360度評価(多面評価)は即効性のあるクスリのようなものです。上手く使えば効果が出ますし、使い方を誤ると副作用が強く出てしまいます。副作用が出てしまう主な原因と対処方法を整理しました。ご活用ください。

「管理職よ。君たちが悪いから業績が悪いのだ、部下が辞めるのだ」というニュアンスが伝わる

上層部や人事部門が管理職に信頼を置いていない感じが、プロセスの進め方によっては、全体の雰囲気で伝わってしまいます。その結果、できる管理職は経営陣や人事部門に反発をし、できない管理職は自信を更に喪失するといった状況に陥ります。
対処方法は幾つかあると思いますが、代表的なものは次のようなものです。
  ・上層部も同じ土俵にのり、360度評価(多面評価)を行う
  ・性格のような変わりにくいものに焦点をあてるのでなく、行動特性に焦点をあてる

  ・目的や背景の説明をしっかりと行う(事前ガイダンス)

一度に激しくやり過ぎる

例え行動特性に焦点をあてて360度評価(多面評価)を実施したとしても、そう簡単に人は変わるものではありません。その点を踏まえずに短期決戦で激しくやろうとすると、かえって組織風土が悪化するなどの悪影響が出ます。できれば健康診断と同じように年一度、定期的に実施されることをお奨めします。

恣意的な評価が横行し評価結果が使えないものになる

なぜ360度評価(多面評価)なのか、その理由を充分に説明しきれず、理解しないまま評価させるために評価結果が歪んでしまう、という現象です。例えば、次のような現象が見られます。
  ・「あの人は嫌い、という理由で5点満点の1点ばかりをつける」
  ・「その人からの報復が怖いので、感じている以上に高めに評点をつける」等々


対処方法は幾つかあると思いますが、代表的なものは次のようなものです。
  ・社外の信頼ある業者にアウトソーシングする旨を理解してもらう(人事や経営から個人の評価を秘匿する)
  ・目的や背景の説明をしっかりと行う(事前ガイダンス)

文責:田辺和彦

※迷われた場合は、弊社スタッフにご相談ください。 フリーダイヤル:0120-417-420

GDLのその他の検査・診断シリーズはこちらへ