イニシアティブは「先取り」ということも意味する。
たとえば、営業マンにとっては、どうであろうか。営業マンは、最初お客様とコミュニケーション上のイニシアティブをとり、セールスプロセス上のイニシアティブをとっていくことが重要だといわれている。ただ、このことは営業マンとしても、十分認識していることではあると思うが、具体的にどうかというと、各個人の営業マンに任せられているというのが実体ではないだろうか。先取りをし、主導権を握れる営業マンは、セールスにおけるイニシアティブを発揮しているわけである。「他に先んじて率先し、自発的に働きかけていく。」行動が、営業成績に結果として出てくるわけである。
イニシアティブは、個人のスキルとして大きな指標となるわけである。ということは、それがチームとなった場合、チームとしてのイニシアティブは、まさにリーダーとしてのイニシアティブに左右され、それがメンバーにも多大な影響をしていくわけである。その「先取り」はどこからくるものだろうか。それは、「ビジョン」とか「目標」といった未来の向けての方向性の把握によるものである。リーダーが、その「ビジョン」や「目的」を明確に定めていなければ、「先取り」行動に結びつくわけがない。目先の問題や課題にとらわれていたら「先取り」行動は、不可能である。それがチームのリーダーともなれば、致命的な欠陥となってしまう。そのための、広範な視野と思考がそなわった人でなければ、そのチームは霧の中で立ち往生してしまうような状態になってしまうのである。
いかにイニシアティブが重要かお分かりだと思う。
著:佐藤創紀 →360サポーターズ