ビジネスでミスを犯す原因の一つに「思い込み」があります。ここは勝負ということになると、がんばろうとするあまり自説にこだわって「ますます思い込み」が強くなったりします。
「思い込み」は見方を変えると、視野が狭くなりある特定の根拠だけにこだわりすぎる主張といえます。
「論理=根拠と主張の関係」と理解するなら、主張は根拠によっていくつも作ることができます。思い込みは、視野が狭くなって一つの根拠しか気づかない現象といえます。思い込みによる根拠の限定・固定化を理解してもらうために、ビジネス課題をマトリックスカードにして展示会で配布してみました。個々の課題ごとに「条件Xを満たす・満たさない」と「条件Yを満たす・満たさない」の4つの条件を根拠として、結論がどのように変わるかを具体的に表示したカードです。
たとえば、どの仕事から処理していくかを決定する場合も、あのうるさい上司から指示されているから早くしないといった判断は一種の思い込みかもしれません。論理的判断なら、仕事の重要度と緊急度を根拠
として順番を決定することになります。
ビジネス課題も条件設定でマトリックス化すれば、どの根拠を優先するかが明確になり思い込みを排除できます。
著:加宮利行→https://www.gdl-j.co.jp/archives/000692.html